今回の「こづちマガジン」も皆さまにとって新しい気付きになれば嬉しいです。
私たちは「自社でCRMを自走できる状態」をサポートしております。
取り組みをさせていただいている中で、
“今がこれくらいだから+120%の数値に設定しよう”
“だいたいこれくらいかな…?”
“そもそもKPIを細かく設定していない”
と設定している企業様が少なくありません。
1%の数値の動きで売上やLTVが大きく変わるCRMにおいて、
KPI設定は非常に重要です。
今回はLTVやF2の具体的な施策ではなく、“KPIをシミュレーションを立てて設定する”方法をお伝えします。
目標KPIの構造を理解していますか?
F2転換率を70%、LTV20,000円以上…など企業によって設定されているKPIはあると思いますが、そのKPIの設定はどのように決めていますか?
先程のようなKPIの決め方をしていると、
“色々施策を実施しているのに思ったように成果が出ない”
“LTVの目標が高すぎて達成できるイメージが湧かない…”
“なぜこの目標値なのか、はっきり分からないまま施策を行っている”
などの状態になり、目標達成が遠のいてしまう可能性が…
KPIを設定するうえで、事業計画は非常に大きな役割を担います。
1年後の売上はいくらか
目標達成のためにいつからブーストをかけないといけないのか
をすぐに算出できるためには全体のフローを把握しておく必要がありますよね。
ご存知の通り、EC業界の大枠のフローは以下のようになっています。
<EC業界のフロー>
※厳密にいえばもっと細かくなりますが、ここでは省きます。
当然、この各フローにコストがかかり、投資金を回収するには年単位での計画が必要となる場合もあります。
単月収支の黒字化タイミングを把握しましょう!
それがKPIとどう関係するのか?と疑問に思う方も多いでしょう。
実は深く関係しております!
EC業界における最大の事業拡大ポイントは“既存顧客からの売上”だからです。
今では新規獲得はリピート獲得の5倍コストがかかると言われており、新規広告費が上がれば予算を圧迫してしまいます。
逆を言えばリピート獲得は新規獲得の1/5のコストでできます!
下記の表1を見てください。
<表1>
| 初回価格 | ¥1,980 |
| F2以降価格 | ¥6,133 |
| CPO | ¥13,000 |
| 広告費(月) | ¥1,000,000 |
| F2継続率 | 60% |
| F3以降継続率 | 80% |
| 年間LTV | ¥18,799 |
この表を見てどう思いますか?
業界によって高い低いと感じる違いはあると思いますが、年間LTVもCPOを上回っており、順調かと思います。
しかし、前述のとおりEC業界はあらゆるフローを通じており、そのフローごとにコストがかかっています。
仮に1注文あたりの販管費が下図である場合はどうでしょう?
※今回は商品開発費は省いております。
<1注文あたりの販管費>
| 広告費(CPO) | ¥13,000 |
| 材料費(原価・今回はF2以降価格の30%) | ¥1,840 |
| 配送費 | ¥600 |
| 梱包費 | ¥200 |
| 印刷費 | ¥20 |
| 合計 | ¥15,660 |
上記のコストがかかった場合、1注文で15,660円のコストが発生します。
さらにここからシステム費(MAツールなど)の固定費が上乗せされ、
結果、月収支で見ると約42万円の赤字、年間収支に換算すると約800万円の赤字です。
この赤字は2年後でも黒字転換せず、累計損益は約1,240万円の赤字と膨れ上がります。
<売上シミュレーション>
ここの数値が見えていないと、
“もっとF2を上げろと言われたけど…なぜ?”
“LTVは他と比べて良い数値なのに…”
と意図が見えないままKPIを追うことになるかもしれません。
事業構造を理解することが売上アップに繋がる
“1受注にあたりどれだけのコストがかかっているか”を把握しておくだけでも普段の業務で考え方が変わってきます。
<例>
■転換率だけを改善してもLTV、売上がショート
→【要因】転換率の目標が低い、価格が安い、新規獲得数が少ない
→【解決策】目標の再設定、価格の調整、広告媒体毎に数値を分析
■LTVは達成しているが売上はショート
→【要因】設定したLTVが低い、価格が安い、支出の削減
→【解決策】目標の再設定、価格の調整、固定費の見直し
■売上は達成しているが、LTVがショート
→【要因】転換率が低い、1人あたりの顧客単価が低い
→【解決策】目標の再設定、アップセル・クロスセルで顧客単価向上
あらゆる要素や変数が絡み合って転換率やLTVが構成されています。
どこの変数を改善すれば最もインパクトがあるのかも事業計画書から
割り出していくことができます。
これを機に一度、貴社の事業構造を確認してみることをオススメします!
私たちは貴社でCRMを自走できる状態にすることをサポートしております。
KPIの設定だけでなく、社内でCRMを回していけるように体制を整えたいと
お考えでしたら、是非お気軽にお問い合わせください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
過去のコンサル記事はこちらから
コンサルコラム①
CRMコンサル直伝!LTV向上の第一歩「シナリオマップ制作」のススメ
コンサルコラム②
コンサル直伝!F2転換率アップ施策教えます
コンサルコラム③
コンサル直伝!次回から使える”LTVを伸ばすために抑えるべき顧客の声”とは